被害者側の過失割合が高く人身傷害保険の付保がない場合は、ご自身で治療費などを自賠責保険に請求することになります。
治療費などは相手方の保険会社が対応してくれているという場合でも、後遺症が発生した場合は、後遺症(後遺障害等級)の申請だけ保険会社に任せず、被害者側から請求する方法(自賠責保険の被害者請求)を使う方が等級認定に有利となります。
治療費は公的保険(健康保険、労災保険)を使うのが原則
病院によっては、「交通事故では健康保険を使えません」と言うところがまだあるようですが、
交通事故でも仕事中や通勤中の事故で労災保険の対象とならない場合は健康保険が使えます。
なぜ公的保険を使う方がいいのか?
公的保険(健康保険や労災保険)で診療した場合と公的保険を使わず自由診療した場合を比べると、治療費にかなりの差がでてきます。自賠責保険の傷害部分の限度額は120万円ですので、公的保険を使って治療費の総額が安く抑えられれば、限度額までの残りの分を休業損害や慰謝料の請求に回すことができます。
また、任意保険で相手方保険会社から一括対応を受けておられる場合でも、示談の時にご自身の過失割合分は減額して支払われますから、公的保険のご使用をおすすめします。 <<等級申請は、被害者請求がオススメ
いつの事故かで使う保険が変わってくる
いつの 事故か | 支払方法 | 届出先 | 主な必要書類 |
| 仕事中 | (業務災害) | 労働基準監督署 | ・第三者行為災害届 ・交通事故証明書 |
| 労災指定病院窓口 | ・療養補償給付たる療養の給付申請書 (様式第5号) | ||
| 通勤中 | (通勤災害) | 労働基準監督署 | ・第三者行為災害届 ・交通事故証明書 |
| 労災指定病院窓口 | ・療養の給付たる療養の給付申請書 (様式16号の3) | ||
| 上記以外 | 健康保険 | 健保所轄事務所 ・全国健康保険協会の都道府県支部 ・健康保険組合 | ・第三者の行為による傷病届 ・事故発生状況報告書 ・診断書 ・交通事故証明書 |
上記の制度を 使わない | 自由診療 | 保険会社が一括対応 |
診断書の発行は数か月分をまとめてもOK
治療費の請求には、医療機関で発行してもらう自賠責保険用の診断書・診療報酬明細書が必要です。診断書の発行手数料は、1通につき3,150円~5,250円が相場です。毎月発行してもらったら毎月分の手数料が発生しますが、特に症状や受診医療機関が変わらない場合は何ヶ月分かまとめて発行してもらうことも可能です。
仮渡金制度を利用する
加害者から損害賠償金を受け取っていない場合で、仮渡金の要件に該当する方が利用できる制度です。
突然の交通事故で当座の費用が必要になったときに使える便利な制度です。>>仮渡金制度について
示談前でも請求できるものがある
損害賠償額は原則として示談後に支払われますが、治療が長引くような場合などは、治療の途中でも既に必要となった治療費は請求することができます。
また、後遺障害について被害者請求をした場合、等級が認定されると後遺障害部分の保険金は示談前でも先に支払われます。







